2011年新聞・テレビ消滅 メディアの圧力が日本を破壊している

4166607081
佐々木俊尚

「Googleが世界を破壊する」だったかなぁ、とても面白い仮説を書く人で有名な人らしく、僕の好きな著者の一人である。この本においても、アメリカの新聞ビジネス崩壊に基づき日本のメディア事情の変化を予測している内容を書いている。

そもそもメディアの力はたしかに凄い。メディアの影響力、政治力がその国の性格や文化を決めるほどの力を持っている。その力を求めてあらゆる企業は、広告代理店に多額の料金を払って自社製品のアピールをしている。しかし現代インターネット市場の急拡大において新聞やTVというメディアに限って、人間の意識が集まるというわけでもなくなってきた。


TVはなくなってもかまわない

もともとTVなんてものはなかった、しかし人間はTVに魅了され、それに費やす多大な時間に無意識に捕らわれている。その人間性を利用し、広告を発信し、人間の欲求を占領してきた。それ自体が何か違和感を感じる。あるべき世界は別のところにあるように思える。そういう意味では新聞やTVはなくなってもかまわないのではないか。少なくともインターネットが俄然普及し、安価で大量の情報を吸収できる媒体があるのだから、これからはもっとそっちに集中し、コストと労力をかけるべきなのである。何度も言うが、不要にコストをかけて、かけさせられているものは排除し、コストが安く便利なものを優先して採用し、標準化して行くべきなのである。
メディアの圧力が日本を破壊している

先日ある社長さんとお話する機会があり、その人も理想を持っていた。「TVのように電源を入れて数秒で立ち上がり、インターネットを楽しめる。そんな世界がいつくるのか。技術的には十分できるはずなのに、メーカーはそれを開発しようとしない。なんでかなあ。」と。それに対して僕は、「多分メディアの圧力なのではないでしょうか。TV機器でインターネットが自由にできてしまうと、TV番組をみてもらえない、つまり広告を見てもらえないため、企業が広告を出したがらない、TV業界が廃れる、広告業界も廃れる。」みたいな、話をしたばかりだった。今思えば、PCの売れ行きにも左右されそうな気がするが。。。この佐々木さんの本を読んだ翌日くらいだったので、意識が高かったのもあるが、いずれにしても、もっと理想の世界があるはずで、潜在的に全ての人間が求めていることだと思う。それは近い将来、必ず実現される、また実現されることで理想の社会が生まれると思う。

それを追い求める、そういう意識を忘れてはいけない(これ大事)。


負けない技術 [book] 桜井章一さん

なぜ素人経営者の焼く肉屋は繁盛したのか? 全国無料Wifiはいつ実現する?